毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
日本から丸二日間かけて、南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスに到着。そこからさらに飛行機で5時間、世界最南端の都市、ウシュワイアに向かいます。機内の窓から見えるのは、果てしなく続く雪山。真夏だというのに、眼下に広がるは、遥かなる白銀の世界。さすがは、南極までわずか1000キロという、地の果てパタゴニア。町に到着する前に圧倒されてしまいました。
ウシュアイア空港から町の中心までは車で約20分くらい。ウシュアイアは人口約6万人のこじんまりした都市で、険しい氷山にとり囲まれた、美しい絶景の港町です。
お土産物やレストランが、並ぶメインストリート「サンマルティン通り」をぶらぶら散歩。ここでは、ほとんどの建物の看板に「最南端の・・・」という形容詞が表記されています。最南端の教会、最南端のカジノ、最南端のポップコーン屋・・・、世界最南端と思うと、なんかありがたい気がするから不思議。
町で偶然見つけた「監獄博物館」を見学。かつて、最果ての流刑地として使われた、本物の刑務所を改修したユニークなミュージアム。約100年前、ほとんど人の住んでいなかったこの町を開拓したのは当時の囚人たちで、多い時は600人もの囚人が収容されていたそうです。
そして、観光客のほとんどが訪れるという、世界最南端を走る蒸気機関車、「世界の果て号」に乗り、国立公園へ。この機関車は当時の囚人たちにより、敷設されたといいます。チリ国境に面した国立公園は、まさに手つかずの大自然。
氷河と海の美しさは、言葉では表現できないほど。
また、遊覧船に乗りビークル水道をクルーズすると、野生のアシカやペンギンなど、南米ならではの生き物たちと出会えます。特にペンギンの仕草の愛らしさ。触ることは禁じられていますが、ペンギンの方から身体をすり寄せて来ます。太陽の光を浴びて、生き物たちは楽しそう。
地の最果てで、一瞬の夏を謳歌しているのは、人間ばかりではありませんでした。