「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#107 熱帯の桃源郷 モンテベルデ(コスタリカ) 2012/5/25 O.A.

熱帯の桃源郷 モンテベルデ

中央アメリカに位置するコスタリカは、生きた自然を体験できるエコツーリズム大国といわれています。今回はその豊かな森にわけいり、みずみずしく多彩な大地を巡ります。最初に向かったのは、首都サンホセから車で4時間のモンテベルデ自然保護区です。ここは世界で一番美しいといわれる鳥、ケツァールが棲む森として有名です。ジャングルを歩くと、どこからか美しい鳥の鳴き声が…。音のする方を見上げると、赤と水色に彩られた鳥、ケツァールが木の枝にとまっていました。その姿はあまりに美しく、まるで夢のようなひとときでした。
その後、モンテベルデでキャノピーといわれる面白いアクティビティーがある聞き、山奥の施設にやってきました。キャノピーは、森に張られたケーブルをつたって滑り降りるもので、もともとは森林の調査研究に使われていたんだそうです。ケーブルに滑車をつけ、身ひとつで森の中へ飛び込みます。眼下には、まるで緑のじゅうたんのような絶景。風になった気分で森の空を飛びました。

神秘的な青い滝 リオセレステ

次に向かったのは、アレナル火山のふもとにあるタバコン温泉です。アレナル火山は今も活発な火山活動を続けている山で、なんと、ふもとを流れる川全体が天然の温泉になっているそうです。森に囲まれた温泉につかって、旅の疲れを癒しました。
翌日。珍しい滝が見られるというツアーに参加するため、テノリオ国立公園というところへ向かいました。しかし天候はあいにくの雨。この地域は熱帯雨林の森で、年中雨が降っているんだそうです。泥だらけの道をすすむこと1時間半。轟々と音を立てる方を見ると、ミルクブルーの色をしたリオセレステの滝が目の前にあらわれました。なんとも不思議な滝の色は、地中にある火山の硫黄成分が水に溶けて出来たのだそうです。気がつくと雨は止み、太陽が滝を照らし出しました。そして、滝はさらに透明感のある青色に…。深い森の片隅で、人知れず輝く神秘の滝に出会いました。

天空の絶景 イラス火山

旅の最後にぜひ寄ってみたいところがありました。それは首都サンホセから車で1時間の場所にあるコーヒー豆の産地、オロシ渓谷です。コーヒー農園へ行くと収穫をする人で賑わっていました。農園で知り合ったエクトルさんの家で自家製のコーヒーを頂くと、たちのぼるコーヒーのいい香りと、なんとも格別な味わい。エクトルさん曰く、オロシのコーヒーがおいしいのは、目の前にあるイラス火山の火山灰が土壌に含まれているおかげなのだそうです。エクトルさんの粋な計らいで、イラス火山の山頂に案内してくれることになりました。車で標高3432メートルの山頂まで一気に登ります。頂上は真っ白な雲海の上。エメラルドグリーンの水をたたえた火口がひっそりと佇んでいました。人々の暮らしを支えてきた火の山は天空の絶景なのでした。