「地球絶景紀行」世界にたった1つの絶景を探す、大人の紀行ドキュメンタリー

毎週水曜日よる9時オンエア

地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)

#102 遥かな 海の回廊 キーウェスト(アメリカ) 2012/4/20 O.A.

常夏の観光都市 マイアミ

今回はアメリカ南部・フロリダ州の旅。
早朝、マイアミビーチを訪れると、砂浜でヨガに勤しむ団体に出会いました。聞けば、地域住民のためのヨガ教室だそうで、誰でも参加できるらしい。折角なので、飛び入り体験を申し出ました。潮風に吹かれながらのヨガは開放感たっぷり。旅のふりだしに、英気を養うことができました。
次に向かったのは、マイアミのダウンタウンにあるウィンウッド地区。芸術地区に指定されているこのエリアには、ギャラリーや工房などが点在しています。通りの至る所に、ポップな色彩のストリートアートが溢れていて、目にも楽しい散歩をすることができました。
夕暮れどき、ダウンタウンの南の外れにあるベイエリアへ。暮れなずむ空に、ビルの明かりがまるで満天の星のように煌めいています。海と空、そして人の営みの美しいコラボレーションを見ることができました。

自然の宝庫 エバーグレーズ湿原

翌日はマイアミから西へ。フロリダが誇る大湿原エバーグレーズへやってきました。まずはエアボートに乗って湿原をめぐるツアーに参加します。エアボートとは、巨大な扇風機を動力に水上を駆ける船。轟音と共にプロペラが勢い良く回り出すと、ものすごいスピードで走りだしました。見渡す限りの大湿原。なんともダイナミックな風景です。湿原の正体は、フロリダの中心にある湖からフロリダ湾まで注ぐ、幅が150キロもある浅い川だそうです。そんなエバーグレーズは、多くの動植物が生息する、まさに自然の宝庫です。湿原ではカラフルな鳥やアリゲーターの姿を見ることができました。やがて、船は、大湿原からフロリダの大海原へと辿り着きました。夕刻、彼方の空と海が真っ赤に染まりました。まるでアメリカの大きな懐に抱かれたような風景でした。

最南の島キーウェストを目指し 洋上ドライブ

いよいよフロリダ半島を飛び出し、本土最南端の島、キーウェストを目指します。キーウェストまでは50もの島々が全て橋で結ばれ、首飾りのようだと例えられます。洋上のドライブコースを走ること3時間。ようやく一番南のキーウェストに到着しました。明るい日差しにヤシの木が茂り、南国ムード満点。どこかのんびりとした雰囲気が漂っています。立派な住宅が立ち並ぶ一角で、ケリーさんという男性に出会いました。ちょうど今から自家製のキーライムパイを焼くところだという彼は、自宅に招いてくれました。聞けば、ケリーさんはもともと島の住人ではありません。かつて仕事のストレスを抱えていたケリーさんは、キーウェストの穏やかな暮らしに惚れこみ、島に移住を決めたのです。安住の地を手に入れたケリーさんは幸せそうに暮らしていました。
旅のクライマックスは、観光ヘリコプターに乗り、空から島を眺めます。海と空の間にゆったりと横たわる楽園の島、キーウェスト。本土から島へと続く白い一本道は、まるで楽園への架け橋のように見えました。