毎週水曜日よる9時オンエア
地球は絶景の美術館。世界にたった1つの絶景旅行ガイドをあなたに。2泊3日で行く、夢の旅にご案内いたします。(旅人:森高千里)
旅の始まりは、スペインの東海岸カタルーニャ州の首都、バルセロナです。
地中海に面した町だけあって、さんさんに降り注ぐ太陽の下、町を歩くのは気持ちがいい。
街の中心にある大聖堂へ行ってみると、そこには踊りの輪がいくつもできていました。踊っていたのは、カタルーニャの人々。長い歴史の中で、育み、奪われ、そしてまた蘇った伝統のダンスなんだとか。地元の方に聞いたところ、カタルーニャの聖地と呼ばれる絶景ポイントもあるとこのこと。標高1235メートルの山、モンセラートです。電車を利用し1時間、駅に降りると、いきなりモンセラートが迎えてくれました。モンセラートの意味は、「のこぎり山」ということだけあって、はるかな地球の営みが生んだ、不思議な形の岩山に魅了されました。
続いては、バルセロナ港から客船に乗り、地中海の島めぐり。およそ7時間でマヨルカ島に到着しました。この島は1年に300日以上晴れることから、太陽の島と呼ばれています。
有名な古城を眺めた後、"マヨルカの雪"と呼ばれるアーモンドの花を見に行く事にしました。笑顔の絶えない素敵な農家の方たちにアーモンドをごちそうになった後は、すすめられた絶景ポイント、「ドラック洞窟」へ。それは、島の東岸にある鍾乳洞。その最深部には、およそ2キロメートル、深さ9メートルという世界最大級の地下湖もあります。鍾乳石の森の中には、神秘的な水辺が広がっていました。
最後に訪れたのは、白い楽園と呼ばれるイビサ島。白壁の家が軒を連ねる美しい島です。町の集会所で、民族衣装をまとい、激しく踊る兄弟に出会いました。踊っていたのは、イビサ島伝統のダンスです。情熱的なその舞いに、時を忘れて見入ってしまいました。
兄弟に招かれて、農家を営む彼らの御宅へ。ちょうどお昼どきとあって、家族団欒にまぜて貰いランチをご馳走になりました。どんな時でも必ず家族揃って食卓を囲むという、素敵な一家。ちょっぴり昔の日本を思わせるような暮らしが、そこにはありました。
最後に、イビサ島で最も美しい景色、カラ・コンテの夕日を見に行きます。
午後6時、一筋の光の回廊があらわれました。青かった海が、金色に輝いています。それは、旅で出会ったたくさんの笑顔のように、大きくて、あったかい、すてきな夕日でした。