1980年代前半のアメリカ。デュラン・デュランやカルチャー・クラブなどのイギリスのバンドが大挙して押し寄せ人気を集める中、ホール&オーツらと共に、次々とヒット曲を生み出していたアメリカのバンド。ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース。
彼らは1979年にサンフランシスコで結成された。
リーダーのヒューイ・ルイスは、自らのルーツと語るR&Bに根ざした骨太のロックを、モダンなサウンドに乗せて熱く歌う。
彼は高校卒業後、進歩的な父親の薦めでヨーロッパに渡り、1年間ヒッチハイクをしながら放浪の旅をした。
その後は、クローヴァーというバンドに参加して、70年代後半にはパンクの嵐が吹き荒れるイギリスで活動する。
そんなヒューイの音楽には、アメリカの伝統に基づくポジティヴなロック・スピリットと自由でしなやかな感性が同時に備わっている。
彼の音楽的素養はメンバーの大きな支えも得ながら、やがて数多くのヒット曲を生み出していく。
「パワー・オブ・ラヴ」は、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のテーマ曲として書かれ、彼らに初の全米No.1をもたらした記念すべき曲。
番組では、ヒューイ・ルイスをはじめ、ヒューイと共にこの曲を書いた元メンバーのクリス・ヘイズ、音楽ジャーナリストのジョエル・セルヴィンらを訪ね、曲の誕生の経緯を探っていく。