毎週水曜 よる10時放送
まさに二人の人生は「青春」そのものと呼ぶにふさわしい。二人はともに同じ地に生まれ育ち、同じ夢を見、新たな時代への希望を抱いた。しかし、互いの信じたその道は二手にわかれ、二人はいつしかライバルとなり新時代へと駆け抜けた。幕末史に燦然と輝く坂本龍馬、彼はまさに太陽の男。そして、果てしなき闇の中でこそ輝く中岡慎太郎、彼はまさに月の男。今回は、幕末の動乱を表した象徴的な二人のライバル対決に迫ります!!
現在の高知県、土佐に生まれ育った二人。当時の土佐は確固たる身分差別が横行していた。二人はともに、下級武士。本来であればそのまま人生を終えるはずだった。しかし、彼らの人生を決定づけたのは土地ではなく、時代だった。黒船来航、日米修好通商条約、尊王攘夷、開国。まさに動乱の時代。時代が変われば国も変わる。国が変われば時代が変わる。龍馬、慎太郎は脱藩し、それぞれの師を求め、より広い世界へ歩みだした。
二人の目的はともに新たな政権を作ること。龍馬は、江戸へ向かい勝海舟の下で活動する。そこで、外国との貿易に自らの活路を見出す。一方の慎太郎は、長州へゆき三条実美のもと一層の攘夷活動に傾倒する。そして、二人はそれぞれの立場の中で反幕府の二大勢力、薩長の同盟を構想し始める。慎太郎は薩摩、長州、そして京を何度も往復し辛抱強く交渉を続けた。この愚直に己の信念を貫いた慎太郎の地道な努力がなければ同盟締結へ、新たな時代へは至らなかった。
薩長同盟の調印の場に立ち会ったのは龍馬だった。歴史の表舞台に立った龍馬。陰で支えた慎太郎。二人は確かに同じ新時代を夢見た。しかし、それぞれの道は決定的に分かれていた。龍馬は貿易を通じた経験から平和革命を志した。慎太郎は徳川を討つ武力革命を志した。そして、1867年12月10日。互いは両極の思想を抱き見つめ合っていた。そのときを襲撃され二人は暗殺された。龍馬31歳。慎太郎29歳。思えば、彼らの青春の全ては新時代に捧げられたと言えるだろう。その彼らが新時代を迎える事無く散っていったのは、歴史の偶然か、必然か。それはただ歴史の勝者のみぞ知る事だろう。
お互いに志半ばで・・・33歳と30歳で死んでゆくというこの悲劇は、どちらに軍配というのもとても難しいのですが、わたしの個人的な見解から思うとポジティブな動き・思考の、のどかな坂本龍馬に!でも、いま演じるなら、中岡慎太郎です。生真面目さ、突っ込んでいく追及の仕方・・・これは現代に必要かなと思うんです。この人物をより掘り下げて演じていったら、ものすごく面白いと思うんですよ。ただどうでしょう?30歳で死ななきゃならないんですよ?わたし、ムリかなあ?