今回の列伝は、赤穂浪士の討ち入りされたことで、日本一の悪役になった「吉良上野介」。だが、一方的に切り付けられた被害者という視点でみると、別の物語が見えてくる。江戸庶民に人気が高い「忠臣蔵」では描かれない、吉良上野介の人生に迫る。
およそ300年もの間、親しまれてきた「忠臣蔵」。その影の立役者こそが、吉良上野介。主君の無念を晴らさんとする義士達によって討ち取られる敵役である。だが、全ての発端、元禄14年、江戸城・松の廊下の刃傷沙汰を詳しく紐解くと、そこには、1人の悲劇的な男の運命が隠されていた!稀代の悪役は如何にして誕生したか?その真相に迫る!
人生の終盤、ふんだりけったりになってしまった吉良上野介。
確かに、厳しい人だったとは思うけど、お家断絶になるほど、酷い人じゃないと思うよ!
ある意味、元禄太平の時代が、江戸の人々に「仇討待望論」までまきおこし、
赤穂浪士の後押しをし、幕府の裁定にまで影響を及ぼした。
吉良上野介は、パブリックパワーの一番の被害者なのかもしれない。