#64 「富士 日出づる国のてっぺんに立つ 植村直己の意を継ぐ者たち」(12月27日 放送)
太古の昔から日本の象徴として崇め畏れられてきた山がある。 標高3776m、日本最高峰の富士山。近年の登山ブームで夏は大勢の登山客で賑わう富士山。しかし、冬を迎えた富士山は、雪と氷と突風の吹き荒れる山へとガラリと表情を変える。 今回挑んだのは、吉田ルート。しかも1合手前の馬返しからの出発なので、約3000m登りきるハードな行程に白石さんが挑みます。
【 ロケ日: 11月28日~11月30日 】
今回、明治大学山岳部OBでアルパインクライマーの天野さんと白石康次郎さんが厳しい冬の富士山に挑戦。
危険な冬の富士山をあえて挑戦の場に選んだのにはある理由がありました。それは、冬の富士でその礎を築き、世界へと羽ばたいた、ある偉大な冒険家の足跡を辿るため。
しかし、今まで経験したことのない厳しさに白石さんがついに限界に達する。果たして無事に登頂するのか。
冬の富士山は、夏とでは180度山岳環境が変わる場所。
一つのミスが命取りになる厳しい山なので、ガイドを努めた天野さんと入念に打ち合わせをし挑みました。
少しでも天候が変わるとアタックは断念しなければならない。
そう言われ、登山経験ある撮影スタッフと、どうすれば危険を軽減させて山頂へ行けるのか相談し、
たどり着いた結論が、これまでの撮影スタイルを全て変える事でした。
軽量で高性能なカメラ、音声機材はICレコーダーにして、極力無駄なケーブルをなくす事でした。
それでも、冬の富士山は想像を絶する厳しい山、軽い高山病にかかりながら山頂を目指しました。
これまで過酷な山々に挑んできた白石康次郎さんも、今回は体力の限界に達しており、
改めて冬の富士山は別格と思い知らされました。