#58 「紅葉色めく湯の山 安達太良山」(11月1日 放送)
古くは「万葉集」に歌われ、高村光太郎の詩で「智恵子のほんとうの空」として広く日本人の心に響いた山、郷愁を誘う山となったのが安達太良山です。
単独峰ではなく、1700メートル級のピークのつらなりで、安達太良連峰とも呼ばれます。活発な火山活動によって生み出された頂きはそれぞれユニークです。中でも安達太良本峰とも呼ばれる主峰は、山頂にドーム上の岩峰を突き出したシルエットから「乳首山(ちちくびやま)」とも呼ばれています。
今回安達太良山を登るのは女優の春馬ゆかりさん。昨冬の雪山登山に続いて2度目の安達太良登山です。前回は吹雪の中、白銀の頂を目指したが、今回は、錦絵のような見事な紅葉の安達太良山と出会います。
【 ロケ日: 10月6日~9日 】
安達太良山には四方八方から登山道が通じていますが、今回は、湯川渓谷沿いに登るルートを選びました。案内していただいたのは、安達太良山の名物・くろがね小屋の管理人を務めてきた佐藤敏夫さん。佐藤さんが子どもの頃から親しんだ道は、断崖絶壁あり、渡渉あり、もちろん見事な紅葉ありのスペクタクルなルートでした。
山中に建つくろがね小屋の温泉で身も心も癒された後は、紅葉と岩峰、緑のハイマツが織りなす日本庭園のような山道を経て、荒涼たる稜線と山の頂きにたどり着きます。季節によって、また、見る場所によってその姿が千変万化する安達太良山です。
昨年末に登った安達太良山へ再び訪れました。
真っ白な雪景色だった山も、紅葉の色鮮やかな景色へと変わっていました。
変わるのは景色だけではありません。人も変わるのです。
前回に続き、安達太良山に挑戦した春馬ゆかりさんも、独身からお嫁さんへと変わられたのでした。
新たな魅力をぜひご堪能ください。