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#36 「迫る白銀の大斜面 日光白根山」(3月8日 放送)

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日光連山の、そして関東の最高峰(標高2578メートル)である。
さらに、ここより北の日本列島に日光白根山以上に高い山はない。

青く輝く美しい湖を周囲に配し、夏には緑豊かな木々に包まれた高山植物の宝庫となる山。山野草の女王「シラネアオイ」はこの山に多く自生することからその名を得た。しかしこの山の魅力は、その名前に込められている。

しらね - 雪が積もり白く美しく輝くその様を讃え、古の人々はこの山を「白根(嶺)山」と名付けた。その厳しさ故、ほとんど人が訪れない厳冬期にこそ、より輝く日光白根山へ女優の春馬ゆかりが挑む。

【 ロケ日: 2月4~7日 11・12日 】

見どころ
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日光白根山がまとう白い雪。それは一様ではなく、場所によってその姿を変える。春馬はその都度、様々な雪の状態と向き合うことになる。

シラビソの樹林帯では、軽いパウダースノーが深く降り積もる。ラッセルしながらの急登は春馬にとって大きな試練となった。

山頂を目指し、東南側のルートをとる。そこは斜度が40度を超える大斜面。標高も高く、冷たい風にさらされる雪面は固く締まっている。アイゼンの爪やピッケルが雪面に刻まれるたび、乾いた音が響く。

頂きに立てば、360度遮るもののない大パノラマが広がる。家族に例えられる男体山や女峰山などの見事な山塊や、空気が澄む冬ならではの富士の遠望を楽しむ。


取材後記
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日光白根の山中は極寒の地でした。日が落ちると気温はマイナス20℃にまで急降下。
いつのまにかカメラマンの指先は紫色に腫れています。凍傷でした。
避難小屋の中で、吐いた息が「ダイヤモンドダスト」となってきらきらと輝いていました。

ロケを終え、雪深い白根山から帰ると、東京は45年ぶりという大雪でした。
おそるおそる足下の雪に注意して歩く人たち。
雪道を慣れた足取りでスタコラサッサと歩く私。調子に乗って天狗になっていました。
翌日、その天狗の後頭部には大きな「たんこぶ」ができていました。