あらすじ
2007年4月、高校の入学式の3日前。中学時代からバスケ部で活躍していた田中正幸(中川大志)は、入部が決まっていた日川高校バスケ部の遠征に参加するが、試合会場で突如倒れ、意識を失う。
バスケ部顧問の古田(駿河太郎)に付き添われ、正幸は平塚市民病院に緊急搬送。医師・宮﨑(飯田喜祐)により脳動静脈奇形による脳出血と診断される。古田からの電話で、正幸の母・一女(永作博美)と父・正喜(小市慢太郎)、そして正幸の恩師・田富中のバスケットボール部顧問 森川(石黒賢)も病院に駆けつけた。
緊急手術によって一命はとりとめたものの、昏睡状態は数日間続いた。そして、目を覚ました正幸を待っていたのは、右半身麻痺という、簡単には受け入れがたい事実だった。「これまでのようにバスケをやるのは難しい」という宮﨑医師の言葉…。落ち込む正幸を励まそうと病院を訪ねた一女が見たのは、リハビリ室で懸命に歩行練習をする正幸の姿だった。
「オレ…あきらめ、ない。から。バスケ……やる。から。」
母に告げる正幸。「再び試合のコートに立つ」。夢にむかって、リハビリの日々が始まった。6月、正幸は神奈川リハビリテーション病院に転院。理学療法士・丸谷(勝矢)やスタッフの大貫はるな(原田佳奈)のもと、時には壁にぶつかりながらも、リハビリに取り組んでいく。
そして、脳出血で倒れてから1年。2008年4月、正幸は1年遅れで高校生活をスタートする。バスケ部顧問の古田、田富中バスケ部の森川、そして田富中時代の担任・二宮(安藤玉恵)、リハビリ治療院「柏塾」の柏木(吉澤健)らのサポート。そして、バスケットボール部の先輩・後輩・同級生、チームメイトたちとのとの絆。試合には出られないが、ベンチから出す的確な指示で、正幸の存在は日川高校バスケ部には欠かせない存在になっていく。
「いつか。やがて。きっと。」
森川がふとつぶやいた言葉を胸に、正幸は夢に向かって努力を続ける。はたして、正幸は再びコートに舞い戻ることができるのか──!