銀行業界一筋の安斎。安定しているというイメージとは裏腹に、その道は決して平たんではなかった。いい時もあればどん底に落とされたこともある。
競争社会から学んだことは、相手を倒すことではなく自分のやっていることで人を惹きつけることができるか?
他者を倒すのではなく自分を高めることが必要で、それは日常生活でも同じであるという。
それには自分自身の成長も必要。
部下を成長させるためにどうすればいいか、人を叱る時は褒める言葉も併せて入れるといい。
また、一瞬できたことを褒めても意味が無い。たった一回の成功だけで満足してしまい、同じような結果を出すことが出来ないことが多い。
継続してできることを褒めれば人は伸びるという。
ゴルフで入れば、テイクバックを誉めても逆にスイングを崩し、スコアはまとまらない。
フォロースルーが素晴らしいと褒めたら、どんどんスコアがよくなっていく。
振り抜けばいいだけなので再現しやすいので、継続して出来る。
社員にも、仕事はゴルフと同じ、自分で自分をコントロールすることが大事であると伝えている。
そんな安斎隆が学んだグリーンの教え、「一瞬の出来、不出来にこだわるな」にあなたは何を感じるだろうか?
今回のゲスト
セブン銀行会長 安斎 隆
東北大学在学中に司法試験に合格するも、司法よりも広い分野で仕事が出来ると考え、キャリアのスタートは日本銀行。
57歳までの30年間は、日銀一筋で、日銀の理事にまで上り詰めた。
1990年代、バブルが崩壊し、山一証券や大手銀行が破たんするという金融危機の中、安斎は最後の頭取として日銀から日本長期信用銀行の破綻の処理を任された。
経営維持のためのリストラ、債権者への謝罪行脚、長銀の買い手探しと今までとはまったく異なる激務をこなした。
そして、2001年、ATMの手数料収入を主な収益源とするIYバンク銀行、現在のセブン銀行社長に就任し、現在は会長を務める。
収録を終えて
by 岡田理江安斎 隆さんのグリーンの教えは!
『一瞬の出来、不出来にこだわるな』
安斎さんの経歴を見させて頂いたとき、私はとても固いイメージがあったのですが、お会いしたとたん、その温厚さと、人間味溢れる優しい笑顔に癒されてしまいました。ゴルフのお話を聞いていると本当に心から楽しまれているんだなと感じました。
次回のゲスト
インスパイア取締役ファウンダー、元マイクロソフト社長 成毛 眞
大学卒業後、自動車部品メーカーを経て、1982年、編集者を目指し株式会社アスキーに入社。
ところが、入社翌日、関連会社への出向を命じられる。それがマイクロソフトがアスキーと設立した国内総代理店「アスキーマイクロソフト」である。
86年にアメリカマイクロソフト社100%出資の日本法人、マイクロソフト株式会社が誕生すると、91年には35歳という若さで代表取締役社長に就任。すぐさま組織改革を断行し、特に営業に力を注いだという。
そして、トヨタ自動車において社内のコンピューター全てにマイクロソフトのOSを導入を成し遂げる。
それがきっかけとなり、マイクロソフトの国内シェアは大躍進を遂げる事となる。
成毛はマイクロソフトの国内での成長を表舞台で支えた立役者となったのだ。
2000年に退職し、自ら立ち上げた投資・事業開発のコンサルティング会社、インスパイアを設立。取締役を務める傍ら、スルガ銀行、ゲームメーカー、スクウェア・エニックスなど、さまざまな企業の社外取締役、顧問などを兼務している。