グリーンの教え Wisdom of Golf 毎週土曜日23時00分

『グリーンの教え』スマートフォン、携帯サイトでは、過去に紹介したゲストの名言を動画で紹介しています。

#34「理論を超えたところに真実がある」辺見 芳弘

辺見は仕事、ハーバードビジネススクールでのMBA取得を通じて、論理的な考え方、口調が自然と身についていた。
ボストンコンサルティング時代は論理的思考が十分に通用し、このスキルが必要不可欠なもので、逆にこれが唯一無二のものだと信じていた。

しかし論理的に考えが必ずしも通用しないということを、アディダスジャパン時代に目の当たりにする。
今まで出会ったことのないアスリートを通じて、決して緻密でなくても感動を与えることは十分に出来ると。

ゴルフをプレーしている中でも、自分が培ってきた「論理的思考」が通じない場面が少なくないことに気付き始めた。
アプローチは細かいスイングの分析ではなく、「寄れ」と思えば寄るのではないか。
理論も、もちろん必要だが、結局のところ理論と感性のバランスが大事なのである。

経営も全く同じで、ただ正論を言ってもダメ。
特に直接経営に携わるようになったときにそれを強く感じたという。
論理的思考は人を論破することはできるが、他人の行動を変えさせることはできないと気付くのに時間はかからなかった。

辺見芳弘のグリーンの教え「理論を超えたところに、真実がある」にあなたは何を感じるだろうか?

今回のゲスト

インテグラル 取締役パートナー、元アディダスジャパン副社長、元東ハト社長 辺見 芳弘

三井物産を皮切りにハーバードビジネススクールを経て、ボストン コンサルティンググループへ。そして1998年にアディダスジャパン入社。
アディダスの日本法人の立ち上げに参画し、副社長に就任すると、日本人トップとして会社をゼロから構築し、ブランドイメージを飛躍的に向上させる。
さらに、2004年、当時民事再生法が適用された菓子メーカー、東ハトの代表取締役社長に就任すると、東ハトの再生を3年間で完了。そして、現在インテグラル取締役パートナー、さらに日本を代表するアパレルブランドヨウジヤマモト取締役会長兼務として手腕をふるう。
辺見は12歳のときに、アメリカの日本人の住んでいない地域に移住し、異文化社会に触れた。
ゴルフを始めたのもその頃だ。帰国後、慶応大学に入学するとゴルフ同好会に入り4年間ゴルフ漬けの生活を送り、ゴルフに魅了されることになる。


収録を終えて

by 岡田理江

辺見 芳弘さんのグリーンの教えは!
『理論を超えたところに真実がある』

私が感じた辺見さんの印象は、固い中にどこかフワッとした柔らかさのある方だなと思いました。
話を聞いていて、結果から逆算して目標を決め、計画を立て、どうすれば、達成することができるのか?そういう論理的な考え方をするために、物事の本質を見極めていかなければならない、と思いました。
また、論理的な考えだけで、全てがうまくいくわけでないことも、お仕事を通じて知ったそうです。


次回のゲスト

セブン銀行会長 安斎 隆

東北大学在学中に司法試験に合格するも、司法よりも広い分野で仕事が出来ると考え、キャリアのスタートは日本銀行。
57歳までの30年間は、日銀一筋で、日銀の理事にまで上り詰めた。
1990年代、バブルが崩壊し、山一証券や大手銀行が破たんするという金融危機の中、安斎は最後の頭取として日銀から日本長期信用銀行の破綻の処理を任された。
経営維持のためのリストラ、債権者への謝罪行脚、長銀の買い手探しと今までとはまったく異なる激務をこなした。
そして、2001年、ATMの手数料収入を主な収益源とするIYバンク銀行、現在のセブン銀行社長に就任し、現在は会長を務める。