グリーンの教え Wisdom of Golf 毎週土曜日23時00分

#7「失敗するまでは失敗していない」ジーン・サラゼン

サラゼンは「攻撃は最大の防御」と考え、どんな時でも攻め続けたのである。

1922年、当時マッチプレー方式、1対1の戦いであった全米オープンでは、“マッチの鬼”と呼ばれた、格上のトッププロ、ウォルター・ヘーゲンを相手に戦い、いっこうにひるむことなく攻め続け 初優勝。

さらに1932年までに、バンカーが大の苦手だったサラゼンは、新しいクラブを作るため、何千回という試し打ちと 加工を重ね、サンドウェッジを発明。 バンカーからも果敢に攻め続け、なんと1年間で27回のイーグルを達成しアメリカでニュースとなった。その多くは、パー4の2打目が直接カップインしたものである。

サラゼンは、グリーンにのせることではなく、常にピンを直接 狙い続けた、そんなプレーヤーだった。 果たして、ジーン・サラゼンが残した「失敗するまでは失敗していない」とは、どのような意味を持つのだろうか…

今回のゲスト

幸田真音(作家)

国際金融市場でのディーラーなどを経て、1995年、「小説 ヘッジファンド」で作家デビュー。
 ディーラーから作家への、異例の転身は、一躍 世間の注目を集めました。
 専業主婦の20代後半で,外資系投資銀行での仕事を始め、為替や債券の売買を担当、一瞬にして、約300億円もの大金を動かした事もあった。ところが、1987年10月、金融市場を揺るがしたブラックマンデーが起こる。幸田は、様々な影響から体調を崩し、38歳で退職。
 その後も、手に汗握る、経済小説を書き続ける幸田は、どんなゴルフをするのだろうか?